介護問題

あなたは何歳まで生きたいですか?介護のプロが思う理想と世間のギャップ

こんにちは、現役介護士のさかもと ままる@mamaru0911です。

僕は43歳「無資格・未経験」で異業種から、介護福祉・医療の業界に転職して来ました。

現在はきらケアで「派遣夜勤専従介護士」として都内の有料老人ホームで働いています。

先日こんなツイートをしました。

僕のフォロワー方々は同じ介護業界の方が多いですが、やはり僕が実際に働く介護現場で聞いた様に「長生きはしたくない」というような意見が多かったのが印象的です。

絶対的な答えの無い寿命に関しての意見や記事は、非常に主観になりますが今回は「何歳まで生きるのが幸せか?」という問いに関して書いてみようと思います。

現在の日本の平均寿命

厚生労働省が発表している平成29年簡易生命表によると日本人の平均寿命は

男性:81.09歳

女性:87.26歳

ということです。

ちなみに日本は男性は世界3位、女性は世界2位の間違いない「長寿国」です。

内閣府の発表によると2060年には女性の平均寿命が90歳を超える、と言われています。

「あなた自信は何歳まで生きたいですか?」

という質問を調査したメットライフ生命のデータがあります。

平均 女性 男性
20代 77.5 76.9 78.1
30代 78.9 79.0 78.8
40代 78.5 77.2 79.7
50代 79.7 79.0 80.5
60代〜70代 84.5 83.7 85.3

当然と言えば当然ですが、年齢が若くなるにつれて「生きたい年齢」も下がっている事が分かります。

20代の若者にとって「自分が高齢者になる」という想像は難しくなるからでしょう。

しかし自分自身が60代〜70代になると、急に「生きたい年齢」が上がっています。

迫り来る「高齢化」をリアルに感じる年代に入ると「自分の死」をなるべく先延ばしにしたい、という意思が強くなるものである、という事がデータに現れています。

介護のプロである介護士の経験

僕は異業種から介護職に転職して来ました。

元会社経営者、今は派遣介護士|40代50代の方に介護業界への転職をすすめる理由こんにちは、現役介護士のさかもと ままる@mamaru0911です。 僕は43歳「無資格・未経験」で異業種から、介護福祉・医療の業...

「無資格」「未経験」の僕が介護業界で最初に挑んだのは「夜勤専従看護助手」の仕事でした。

都内の総合病院で急性期病棟に配属された僕は、生まれて初めて「命の現場」を目の当たりにしました。

極端な話、その仕事をするまで「人間の死」をリアルタイムで経験したことはありませんでした。

「人の死の瞬間」を9ヶ月の看護助手という仕事の中で数多く体験して来ました。

その後「介護職員初任者研修」の資格を取得し「派遣介護士」として都内の有料老人ホーム、特別擁護老人ホームとのWワークを開始しました。

介護職員初任者研修の試験は超簡単!しかも40代で無職のおじさんにとって最強の資格だった!こんにちは、現役介護士のさかもと ままる@mamaru0911です。 僕は43歳「無資格・未経験」で異業種から、介護福祉・...

介護施設では利用者さんの日常の介護を通じて「人間が老いて行く過程」を日々間近で経験しています。

「人間が歳を取ると言う事」「人間の生きている期間」を事細かに知る事が出来る介護職は、僕にとってかけがえの無い体験であると日々実感しています。

そのような「介護のプロ」である我々介護職の目から見る「寿命」は、一般の人が見るそれとは実は乖離しているという現実があります。

先に書いた「メットライフ生命」のアンケートデータは、あくまで「一般の人」に向けたアンケートだと推測されます。

では日々「介護」「命」に触れている「介護士」「看護師」達の「自分が生きたいと思う寿命」はいったい何歳位なのでしょうか?

介護士看護師が思う理想の寿命

僕のツイートに反応してくれた方々の意見を抜粋させて頂きます。

先にも書きましたが、このリプライを送って頂いた多くの方は実際の「死の現場」に立ち会っている「介護、看護」関係者です。

介護、看護のプロである人々の多くが「日本の平均寿命」までは「自分はとても生きたく無い」と意見を発しています。

逆に言えば「80歳以上まで生きたい」と思う多くの人々は、実際の「老い」や「死」というものを経験していない方が多いと言えるのでは無いでしょうか?

なぜ「介護のプロ」は長生きしたがらないのか?

有料老人ホームや特別擁護老人ホームで働いてみると、利用者さんの多くが「80歳以上」であることに気がつきます。

中には100歳を超える長寿の方に出会う事もあります。

介護施設に入居されている人の中には「自立」して生活されている方ももちろんいます。

しかし利用者さんの大多数は「要介護」の方々です。認知症や疾患などで「介護」「介助」無しでは生活出来ない高齢者が大半です。

日々そのような利用者さんと身近に接していると「長生き=幸せ」では無いことが分かって行きます。

他人の「介護」や「介助」が必要になりながらも生きていく事は、思った以上に簡単な事ではありません。

日々高齢者の支援を行う介護職や看護職は、「長生きするなら自立するべき」という考えに落ち着く場合が多いと思います。

そもそも介護のプロから見ると「何歳まで生きたいのか?」という質問自体がナンセンスです。

世間の人は「何歳まで生きたいのか?」という疑問を論じていますが、重要なのは「何歳まで生きるのか?」ではなく「何歳まで自立した生活が出来るのか?」なのです。

日本の平均寿命のカラクリ

今や日本は世界を代表する「長寿国」です。

さらに世界で第一位の「超高齢化社会」です。

首相官邸のホームページ上には大々的に「人生100年時代構想」と掲げています。

しかし日本の平均寿命が伸びている背景には「医療の進歩」が紐づいています。

ガンによる死亡率の低下や心疾患、脳疾患による死亡率の低下が日本の平均寿命を伸ばして来た一つの要因でもあります。

日本の医療の進歩により、たしかに日本人の「命」は以前より長らえる事が出来る様になりました。

しかしまさに政府の構想にあるように、それは「時間」だけを伸ばしているようにしか僕には見えません。

人間は老いとともに「咀嚼」や「嚥下」能力が低下して行きます。

口からモノを食べる事が出来なくなる(経口摂取)と、日本では「経管栄養」「胃ろう」という「胃に直接チューブで栄養を送る」医療措置を取る場合があります。

これにより患者さんは確かに「寿命」を伸ばす事が可能です。

僕自身介護施設で何人もの「胃ろう」の利用者さんと接して来ました。

しかし「胃ろう」という医療行為は、スウェーデンでは「虐待」とみなされていますしフランスでも現在はほとんど行われていないと聞きます。

確かに医療としての「胃ろう」は経口摂取が出来ない患者さんに「一時的に」胃に直接栄養を送る行為であり、あくまで回復を前提とした行為でもあります。

しかしあるデータでは、経口摂取から胃ろうにし再び経口摂取に戻る確率は全体の7%程度であるとも言います。

ご本人やご家族は「その7%に賭ける」という気持ちも分かります。

「胃ろう」の全てを否定する訳でももちろんありません。

しかし僕を含めた多くの介護職、看護職は「自分だったら」胃ろうを選択しない、という考え方をする人が多いのは事実だと思います。

重要なのは生きている「期間」では無い

「人が何歳まで生きるか?」という事よりも重要なのは「人が幸せに生きる」ことである事は世界中どこでも共通な事だと思います。

生まれたときから「不幸せに生きよう」と思う人は滅多にいません。

では「幸せに生きる」とは、いったどういう事なのでしょうか?

これは人それぞれの考え方があり、実に様々な角度や解釈があることだと思いますし、正解も不正解も無いように思います。

僕自身が思う「幸せ」とは

選択をすること

だと思います。

幸い現在の日本では、よほどの事が無い限り「選択の自由」が保障されています。

僕は朝起きて

「歯を磨こうか」「いや先にコーヒーを飲もうか」と迷うことがあります。

実はこれも「選択の自由」から生まれている行動の一つです。

人生は「選択」の連続です。

就職や結婚など、人生の転機になるような「選択」もあるでしょう。

しかし人間は日々の中で無意識のうちに「選択」をし続けながら人生を送ります。

「自分で選択出来る人生」

これこそが僕自身が思う「幸せな人生」の姿です。

「老い」が引き起こす認知症や疾病によって、自己による「選択」が少しずつ失われて行くことが「要介護」であると僕自身が認識しています。

つまり「幸せなまま」人生を送る唯一の方法は、死の直前まで「自立」し「選択」し続けられる人生ではないか?と僕自身は思うのです。

重要なのは「何歳まで生きるのか?」という時間や期間ではありません。

「何歳まで自立し選択し続けられるのか?」が重要なのだと思います。

介護職で学ぶ本物の「老い」

僕が介護職に転職した理由の一つは


というツイートにもあります。
僕自身の年齢や自分の親の年齢が上がるにつれて「老い」が現実的になってきました。

正直な話、介護職に転職して僕は初めて「老い」「老後」の本当の現実を知る事が出来ました。

人は誰しも例外無く「老い」いつしか「死」が訪れます。

しかしほとんどの人が「老後」や「死」に関して無関心で、それについて深く勉強した事がある人は稀であると言えます。

介護職に就くとそのような「人生のリアル」と日々接する事になります。

その経験は、自分の親や自分自身の「今」の人生にも多いに役立つ物だと僕自身は思っています。

僕は介護業界の仕事を始めようとしている人、異業種から介護職に転職しようとしている人に「派遣」介護士という働き方をすすめています。

【転職】派遣介護士の給料はなぜ高いのか?|派遣介護士の5つの圧倒的メリットこんにちは、現役介護士のさかもと ままる@mamaru0911です。 僕は43歳「無資格・未経験」で異業種から、介護福祉・医療の業...

派遣介護士のメリットの一つは、働く介護現場に自由度が効くという点です。

いきなり正社員介護士になるよりも、派遣介護士として働く方が参入障壁はかなり低いと考えています。

派遣であれば働き始めた初日から、常勤(正社員)介護士よりも高収入が得られますし、スケジュールの自由度も聞きます。派遣としてある程度の介護現場を経験した後、自分に合った環境で正社員になるのも可能なのが、介護業界のメリットです。

僕のように介護業界に転職したい方には「働き方」と「働く場所」を良く考えて欲しいと思います。

介護業界、派遣介護士として働く以上、登録している派遣会社は最も重要な要素です。

僕が現在働いている介護業界最大手のひとつきらケア派遣は、業界トップクラスの案件を多数抱えコンプライアンスもしっかりしている安心の優良派遣会社です。

福利厚生もしっかりしていて、働きやすくしかも高単価の現場を専任のコンサルタントが紹介してくれますので、介護業界が初めての方でも安心です。

「きらケア」に登録すると、介護職の入門資格「介護職員初任者研修」をなんと無料で取得出来る制度も利用出来ます。
僕自身10万円ほど自腹で払って取得した資格なので、これから介護職に転職しようと思っている方には最適だと思います。

さらに、きらケアでは他の介護派遣会社には無い「給料前払い」「前借り」制度があります。

  • 週払いでお金が欲しい
  • 日払いですぐにでもお金が欲しい

という人にも対応してくれる制度まで整っています。

時給1,700円以上の介護施設求人や、夜勤単価30,000円以上の高額な案件がたくさんある業界でもトップレベルの派遣会社です。

介護系でよくあるブラック介護事業所のような「釣り求人」は一切ありません。

きらケアは現在非常に早いスピードでそのエリアを展開中です。2019年現在では

東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、愛知県、静岡県、大阪府、京都府、奈良県、兵庫県、広島県、北海道、宮城県、福岡県

が対応エリアになっていますが、ご自分のお住まいの地域が対応エリア外になっていても、一度きらケアに問い合わせてみたら良いと思います。「先月までは対応外でも今月になったら対応していた」なんてことがある位、きらケアの事業拡大の勢いは凄まじいのです。

ままる
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【きらケア 派遣】

※上記の公式HPに登録後、通常1~3営業日以内に、本人確認の電話がフリーダイヤルから掛かって来ます。この電話に応答してからが介護転職の始まりになりますので必ず出る様にしましょう。

きらケア派遣では、専任のコンサルタントが丁寧にキャリアプランに乗ってくれるので、安心して任せられる超おすすめな会社です。収入やシフトも含めて、自分が働きやすい施設をマッチングしてくれるので、転職初心者でも安心して任せられます。

また「安定」「安心」を求める方で「正社員介護士」「常勤介護士」として転職したい、という方には「きらケア 正社員」がおすすめです。

【はじめての介護転職】正社員か派遣か働き方を迷った時に決める方法こんにちは、現役介護士のさかもと ままる@mamaru0911です。 僕は43歳「無資格・未経験」で異業種から、介護福祉・医療の業...

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まとめ

「人の死」「寿命」に関して意見することは非常に難しい事だと思います。

それは人それぞれ生に関しての価値観が違うので、当たり前の事だと言えます。

僕自身がこの記事でやツイートで伝えたかった事は

「人生100年時代」

と国民を煽る政府の行動がどうにも腑に落ちなかったという点です。

人の命に関わる仕事を生業としている一人として「人生や寿命は期間や時間の長さが全てでは無い」と言う事を伝えたかったのです。

仮に僕自身が100年生きたとして、その日々に「自己による選択」が一つも無いものであったらきっと無意味だと感じるでしょう。

「100歳まで生きよう!」

では無く

「自立して充実した人生を送ろう!」

というスローガンを掲げているヨーロッパ諸国の方が魅力的に見えてしまうのは、僕だけなのでしょうか?