こんにちは、現役介護士のさかもと ままる@mamaru0911です。
僕はこの春から、特別擁護老人ホームと有料老人ホームで介護士としてW ワークをしています。
介護施設には、多くの高齢者の方が日々の生活を送っています。
年齢はまちまちですが、僕の働く施設では、60代から100歳を超える人までが共同生活を行っています。
特に都内では、介護施設の供給が足りておらず「入居待ち」の高齢者が年々増加しています。
ではいわゆる介護施設に入居できれば、それで高齢者は幸せに生きていけるのでしょうか?
今日はそんなお話です。
増え続ける「待機高齢者」
厚生労働省の発表によると、2014年3月の段階で「介護施設に入りたいけど入れない」待機高齢者の数は、52万人以上とされています。
これは、現在「特別養護老人ホーム(特養)」や「介護老人保険施設(老健)」などの実際の入居者数「52万人」と同じ数字です。
実際に介護施設を利用している人と同じだけ、待機高齢者は存在しさらにその数は年々増加しています。
高齢者が介護施設に入居したい理由
要支援、要介護などの判定を受けるようになると、やはり自力で生活して行くことは困難になります。
家族の同居があって、介護が出来るのが理想ですが、そうでは無い独居の高齢者はデイサービスなどのサービスを利用しながら生活していき、ついには施設でなければ生活が出来ないという状態になる人が多いのです。
日本高齢化問題の一番の原因はここにあります。
漫画「サザエさん」のような、日本の昔の家族の形があれば、そもそも介護施設は必要借りません。
しかし時代の変化ともに「核家族化」が進み、現在では多くの家庭で取り残された高齢者が問題になっています。
高齢者の介護施設での生活
特養や有料の老人ホームでの生活は、規則正しい日々の繰り返しです。
起床して朝食をとり、一休みすると昼食が出ます。
午後はテレビを見たり、介護職員によるレクリエーションをしたり、入浴したりして過ごします。
夕食を食べ、歯磨きをすると消灯になります。
基本的にはこれを毎日繰り返します。
我々介護士は、高齢者のこのような日々を平穏無事に過ごせるようにお手伝いするのが仕事です。
レクリエーションや食事に関しても、限られた予算の中でなるべく充実した内容を工夫して提案しています。
でも、そんな老人ホームの日々を見ていても僕はとても彼らが幸せには見えません。
もちろん、介護施設には「安心」があります。
しかし「安心」だけが人生の全てでは無い様な気がしてなりません。
介護施設と在宅
もちろん、全ての人が介護施設より自分の家の方が良いに決まっていますよね。
でも自宅での独居には、認知症やマヒを伴う病気をした方には限界があります。
ほとんどの方が「しょうがなく」施設に入居しています。
どんなに我々介護者が頑張っても、自宅で過ごす人生には到底かなわないのも事実なのです。
生涯自立の努力
老いや病気は、なかなか避けられるものではありません。
しかし「生涯自立」する為の努力はしていくべきだと思います。
例えば筋力。
社会人になって、めっきり運動不足になる人がほとんどだと思います。
「仕事が忙しいから」
といって体を動かさない人の方が多数だと思います。
しかし、その「運動不足」が将来自分の自立を阻害する大きな障壁になります。
当たり前ですが、人間の筋力は年々低下して行きます。
30代、40代、50代までならそれでも日常生活に困る事は無いでしょうが、60代を過ぎるとその筋力の低下が、自立を妨げる障害になっていきます。
60代から急に筋トレを初めても、筋肉はついてきません。
高齢者のほとんどが、筋力低下から歩行が困難になり、それが原因で益々介護度が増して行きます。
「筋力低下」は実は30代から始まっています。
日々の運動不足の解消と同時に、自分の老後の体づくりを若いうちから作っておく事こそ、高齢者になっても自分が幸せに生きる唯一の方法なのです。
まとめ
30代40代で、自分の老後の姿を意識する人は少ないかも知れません。
しかし将来「自立出来ない自分」ほど苦しいことはありません。
「生涯自立」を可能にするのは、まず危機意識からです。
人間だれもが例外なく、いつかは高齢者になります。
その為の準備を、いかに早い段階からしていくのか。
それが「生涯自立」の為の最良で唯一の方法なのです。
グッドノージョブ