こんにちは、現役介護士のさかもと ままる@mamaru0911です。
僕は43歳「無資格・未経験」で異業種から、介護福祉・医療の業界に転職して来ました。
現在はきらケア派遣で「夜勤専従介護士」として働いています。
僕は43歳の時「無資格」「未経験」で介護業界に転職してから、都内の総合病院をはじめ「特別擁護老人ホーム」そして複数の「有料老人ホーム」で勤務して来ました。
介護施設では介護士だけでなく、看護師やケアマネージャーとの出会いも多くありました。
その中で特に「ケアマネージャー」は、そのキャリアがあるはずなのに非常に「転職に困っている」印象を持っています。
今日は実際に僕が働く介護現場で出会った「ケアマネージャー」達のリアルな声や口コミを踏まえて
- なぜケアマネージャーは転職に失敗しがちなのか?
- 本当に成功するケアマネージャーの転職方法とは?
の二つのポイントについて書いてみようと思います。
目次
そもそもケアマネージャーの仕事内容とは?
施設ケアマネと居宅ケアマネの違い
ケアマネージャー(ケアマネ)の仕事内容を語る上で、最初にこの二つの分類があることは介護業界では常識ですよね。
僕が働く「有料老人ホーム」や「特別擁護老人ホーム」などの介護施設には、一人以上のケアマネが雇用され働いています。
またデイサービスや訪問介護事業所などの「居宅ケアマネ」という仕事のジャンルもあります。
この「施設ケアマネ」と「居宅ケアマネ」は、仕事内容が「似て非なる物」である場合が多いのが現実です。
施設ケアマネの仕事内容
施設ケアマネは、勤務する老人ホームの「利用者さん」に関してのケアプランの作成やご家族との連絡役というのが主な仕事になります。
老人ホームで暮す高齢者の利用者さんは、その疾病やADLが時間と共に変化していくのが当たり前です。
例えば今まではトイレで自立して排泄出来ていた利用者さんが、尿失禁が目立つ様になったり、立位を取るのが難しくなったりして「おむつにした方が良いのでは…」という意見を現場の介護士から情報として受け取ります。
ご本人が「布の下着からおむつに変更する」という意思決定が出来ない場合、ケアマネージャーがご家族と面談してその介護の方向性(ケアプラン)で良いかどうかの判断を仰ぎます。
そういった作業を施設によっては利用者さんの「看取り」まで継続するのが、施設ケアマネの主な仕事内容になります。
居宅ケアマネの仕事内容
居宅ケアマネの仕事内容の中で「施設ケアマネ」と大きく違うのは「利用者さんの確保」です。
施設ケアマネは、すでに「施設に入居している」利用者さん(新規獲得ももちろんありますが)がメインの顧客です。
しかし居宅ケアマネの場合、その働く場所によって立場が変わって来ます。
例えば「地域包括センター」などの行政機関に近い場所で働くケアマネは、相談に来た高齢者やその家族のニーズを聞き取り(アセスメント)、適切なデイサービスやデイケアなどの施設をマッチングするのが仕事です。
デイサービスなどに勤務するケアマネは、まず自分が働く場所に利用者さんを招き入れなくてはいけません。
もちろん勤務する場所によりますが、居宅ケアマネの方が施設ケアマネよりも多くの利用者さんや他業種の人々とのかかわり合いが必要とされます。
その分やり甲斐も大きい仕事だと思いますが、大変さもまたあると僕は思います。
ケアマネージャーの転職事情
ケアマネ転職は売り手市場ではない?
僕の様な「介護士」「介護職」は依然圧倒的な「売り手市場」です。
2025年全国で38万人の介護士が不足する
と言われています。
僕の様な40代の「無資格」「未経験者」でも簡単に正社員に転職出来るのが現在の介護業界の姿なのです。
しかし一方でケアマネージャーの仕事は、同じ介護業界でも「売り手市場」では無いのです。
ケアマネの求人が介護士よりも少ない理由
最大の理由は「需要数」の問題なのはもうお分かりだと思います。
介護士は単純に利用者さんに対しての必要数が求められます。
高齢者が「3人にひとり」という世界にも例を見ない「超超高齢化社会」に突入するニッポンでは、まだまだ介護士の数は足りていません。
一方ケアマネージャーの必要数は「事業所」に対して1人か2人の場合が圧倒的に多いです。
その為絶対数の「需要数」がケアマネと介護士とでは違いすぎます。
同じ介護業界とは言え、介護士の転職の様に「選び放題」では無いのがケアマネの求人、転職の現実なのです。
ケアプランは介護士が作る時代
ケアマネージャーの具体的な仕事内容と言えば「ケアプランの作成」なのは、介護業界では当たり前の常識です。
しかしこの常識は、もうすぐ過去のもに成りつつあります。
行政や国は、今までの「ケアプラン=ケアマネージャー」の図式を取り下げ、現場の「介護士」にケアプランの作成をさせようと言う流れになってきています。
現に僕が最近受けた「介護職員実務社研修」のカリキュラムの中で、一番ボリュームが大きかったのが「ケアプラン作成」に関する項目でした。
数年先には「ケアマネジャー」ではなく「介護福祉士」の資格保持者がほとんどの事業所で「ケアプラン作成」を行う事になると予想されます。
ケアマネの転職
需要数が少なく、さらに将来的にも立場が危うい「ケアマネ」という仕事は、今や転職するのも実は非常に難しい職種になりつつあります。
今後は「ケアマネ」だから給料が介護士よりも高い、とか「ケアマネだから安泰」とかいう常識は通用しない時代になると思います。
主任ケアマネの取得等、ケアマネの中でもさらに「専門性」を持った人で無ければ、今後の介護業界で生き残っていく事は難しいと思っていた方が良いのでは無いでしょうか?
なぜケアマネは転職に失敗しがちなのか?
僕の周りのケアマネ達の本音
僕が有料老人ホームなどの介護現場で、実際に出会ったケアマネ達はそのほとんどが「転職組」でした。
むしろ10年以上その介護施設に勤め続けている、というケアマネには数えるほどしか出会った事がありません。
ある一定の介護施設では介護士の離職率が高い様に、実はケアマネの離職率もかなりの割合で高い、というのが僕が実際に実感した感覚です。
ケアマネ転職が失敗する理由
その最大の理由は、実は「ケアマネの求人」を出している介護移設に良い介護施設はほとんど無い、という現実なのです。
僕は複数の介護施設で働いて来ましたが、ハッキリ言って「良い施設だな」と思う介護施設は、決まって「ケアマネージャー」が安定してしっかりしています。
逆に「ダメな介護施設」は、ケアマネがコロコロ変わり介護士の入れ替わりも激しい施設です。
この記事に書いた介護施設では、なんと圧倒的な人手不足の為にケアマネが介護士の現場に入り「夜勤」までやっていました…
そのケアマネはほどなくして転職していきましたが、当たり前のことだと思います。
良い環境の介護施設ほどケアマネ求人は出ない
先にも書きましたが、ケアマネのポストは一つの介護施設に一つか二つです。
人間関係も含めて、良い環境の介護施設ではケアマネはおいそれと辞めません。
その為世に出回っている「ケアマネ求人」のほとんどが、実は粗悪な環境の介護施設ではないかと疑ってしまうほどです。
ですので一度「負のサイクル」にハマったケアマネは、転職しても転職しても優良な介護現場に巡り会える確率は少ないと思います。
介護施設の「顔」は施設長やホーム長ではなく、実は「ケアマネージャー」なのです。
それほど重要なポストに求人を出している介護施設は、まず疑って掛かった方が良いのでは無いでしょうか?
ケアマネージャーの転職を「成功」させる方法
ブラックではなく優良な介護現場を選ぶ
僕が実際に関わったケアマネのほとんどが、実は「ハローワーク経由」でケアマネの転職をしていました。
ケアマネという職種自体、経験年数から考えて年配の方が多いのがその原因の一つでもあると思いますが、僕は介護業界において「ハローワーク」での転職は絶対におすすめしません。
ケアマネ転職でハローワークを利用してはいけない理由
ハローワークでももちろん「ケアマネ」の求人は取り扱っています。
しかしハローワークの担当者はその介護施設の「実情」は1ミリも理解していません。
給料、休日、福利厚生などの表示上の情報のみしか知り得ないハローワークで「優良」なケアマネ求人を引き当てるのは、宝くじに当たる様なものです。
僕の様な介護職であれば、最悪別の現場での仕事を探せば良いですが「ケアマネ」になるとそうもいきません。
ちなみに同一の地域で複数の介護施設を渡り歩いていると「あの人は今度はあそこにいるよ」みたいな噂さえ立つのが介護業界です。
当たり前の話ですが、自分のキャリアに傷を付けない為にも出来る限り転職回数は最小にとどめたい物ですよね。
ケアマネ転職こそ「介護求人会社」で選ぶ
ケアマネの転職こそ「介護求人会社」を積極的に利用すべきだと僕は思います。
例えば僕の働くきらケアは「派遣」「正社員」とも数百の介護施設との関わりを日々持っています。
きらケアに登録すると専任のコンサルタントが付きますが、彼らは自分たちが紹介する介護施設の「中身」を熟知しています。
「ホーム長はこんな感じの人です」
「介護スタッフの離職は少ないです」
「前ケアマネはこんな人でした」
などその介護施設に関わる細かな情報を教えてくれます。
その上で転職するかどうかを決められるのは、ハローワークで求人を探すよりも「優良案件」に辿り着く割合は飛躍的に高いと思います。
まとめ
ケアマネ転職こそ介護求人会社を利用すべし
ケアマネージャーの仕事は、介護士の仕事の上位資格だと言われています。
介護福祉士を取得し、さらに実務経験を積んだ「介護のプロフェッショナル」がケアマネージャーの仕事なのです。
しかしながら実際の介護現場では、介護士の人手不足を補うため「介護施設の雑用係」のような仕事になっているケアマネが実に多いと僕は思います。
ケアマネージャーこそ、その豊富な知識と経験を利用者さんやその家族の為に発揮出来る「専門職」であるべきです。
ケアマネージャーの転職は、介護士の転職よりもより「慎重に」転職先を見定める必要があります。
きらケアのような多くの介護現場との連携が取れている介護求人会社に登録すると、多くのメリットが受けられます。
例えばケアマネの仕事を続ける上で、5年毎の更新研修は必ず必要になってきます。
しかしこの更新研修の費用や、日程を「自腹」で行っているケアマネが意外と多いのに驚かされました。
ケアマネの仕事として「必須」な研修であれば、勤務先からその費用や時間を捻出するのが普通です。
転職の際、自分自身で働く施設側に確認すれば良い事ですが実は中々言いにくい事かも知れません。
きらケアのような介護求人会社に登録知れば、このような「条件的」な事も全て担当コンサルタントが確認してくれます。
介護業界は「ブラック」な事業所だけでは決してありません。
「優良」な勤務場所を探すコツを知らない人が多すぎるだけだと僕は思います。
ケアマネージャーの転職を考えている方がいたら、是非「雑用係」のような職場ではなく「プロフェッショナル」としてケアマネージャーの仕事に専念出来る「優良」な介護現場に転職して欲しいと切に願います。